「すぅー…はぁ……」
吸っても、吸っても、吸えない。
肘掛けに手を置き、体重を掛けて吸った。
あ、少し肺に入った。
肩を強ばらせ、首を斜め前に思いきり出し、手に力を掛けて私はようやく苦しさから解放される。
もう一ヶ月以上こんな状態だ。
精神的なもの――
毎日の様に、脳裏に浮かぶがそんなこと無いとかき消した。
五年前に母を心療内科へ連れて行った時から、母は薬なしでは生きて行けない体になった。
私は決してなるものか。
固く誓った。
しかし、4月から背負った重石が今、私の心を押しつぶそうとしている。
はじめてチームを取りまとめ、はじめてお客さんとやり取りをし、
はじめて上司のお相手をするr。
だいじょうぶ、だいじょうぶ。
なんとかなるさ。
みんないるじゃん。
そうやってごまかしても心は正直に反応しているんだね。
気付きつつも微かに持った希望。
もしかしたら肺の病気じゃない?
それを確かめに行くべく、私は今日休んでまで病院へ足を運んだ。
ここで異常なしと言われたら、私は 精神的に冒されていることが確定する。
複雑な思いとともに、最寄り駅へついた。
さあ、後はバスに乗るだけだ。
バス停はどこだと周りを見渡したら丁度、向こうの方にバスが見えた。
走れば間に合う。
慣れないサンダルをペタペタ言わせながら私は走った。
後は道路を一つ超えて……
まずい、手すりがぐるっとバス停を囲んでいてまたがなければ間に合わないっ。
そう思った矢先、視界が真っ逆さまに落ちて行った。
思わず暑いコンクリートに左手を着くが勢い余ってそのまま前へ進んだ。
手に持っていたiPhoneがまるでバーテンダーがお酒をスライドさせるかのごとく1メートル先へ離れて行った。
「痛ぁー……」
思わず声に出た。
とにかくここは道路の真ん中で、いつ車がきてもおかしくない。
私は急いでバス停へ行き、なんとか乗れた。
席に座ると傷口がじんじん痛み出す。
左手二カ所、右手一カ所、左足一カ所。重症だ。
しかも、お気に入りのズボンが裂けてしまった。
たれてくる血を止めようとティッシュを探すが無い……
「おねえさん、大丈夫?これあげる」
振り向くとティッシュを5,6個抱えたおばあちゃんがきて、私の膝の上に置いて行った。
「ありがとうございます……!」
ティッシュを沢山取り傷口にあてる。
これが無かったらバスに血を垂れ流していたな。
あー……病院行って怪我して帰って来てどうすんだろ。
ほんの2時間前に戻して欲しい。
本気でそう思った。
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手を激しく怪我しました。
こんな感じ。※グロ注意
でもお陰様で、最新の治し方を会得しました。
昔は乾かしてなんぼ、でしたがあえてぐじゅぐじゅ状態にしてそのぐじゅぐじゅで治すとキズが残らずきれいに治るんだそうです。
使った道具はこちら。
▼バイオパッド
▼白色ワセリン
そして
▼包帯セット
治し方手順
1.傷口を水道水で念入りに洗います。痛くても我慢。
2.傷口周りの水を拭き、バイオパッドに白色ワセリンをたっぷり塗る。
3.傷口に貼る。
4.包帯セットでぐるぐる巻きにして止める。
5.一日中そのままにしてお風呂上がったタイミングで1〜4を実施
まず、白色ワセリンに傷口が触れることにより痛みが和らぐことにびっくり。
そして約4日程でパワーパッド付けなくても痛くなくなりました。
かさぶたは出来ず、新しい皮膚が徐々に出来てる感じ。
これなら傷も残らなさそうなので、みなさまお試しあれ。
茶木