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2013年8月21日水曜日

プレゼン方法をプレゼン『口ベタでも人を動かす 魔法のプレゼン』






プレゼン方法をプレゼンされたと錯覚するくらい
分かりやすく頭にスっと入ってきます。

これがあればレベル0からレベル3位まで
プレゼン能力が上がるのでは?と思うほどポイントが的確に記載されてます。

これから就活を控えた学生の方、
初めてプレゼンやるけど、ど、ど、どうしよう…

という方はぜひお手を取ってみてはいかがでしょうか?


20101117 読了

2013年8月17日土曜日

体感温度、サウナ『生き残るSE』




とにかく熱いです。

著者自身が会社を経営しており、
自社を例に挙げて話が展開していきます。

主な内容を一言で言うと、
SE業界が抱える問題と解決策を自社で絶対やってやるといった話です。

 読み進めていくうちに恐らく著者が運営する会社の
従業員に向けて書いている内容もしばしば。

参考までに当時の私が心に残った一文をご紹介いたします。

「何をしたいか」ではなく「何をすべきか」を自分の意志と哲学に沿って導いてこそ、
分厚いキャリアが築けると言うものだ。

ね、体感温度サウナですよね?

20100607 読了

2013年8月15日木曜日

同類






風が気持ちいい。
遮る壁が無いからどこへでも行ける気がする。
さて、どこへ行こうか。 綺麗な海でも見に行くか。
初めて空に飛び立つ前の鳥の気持ちが少し分かる気がする。
 
死ぬ理由。そんなもの案外考えないで人は事を起こすのだと思う。
ただ今よりも楽に。自分の心を取り戻したいから。
どこにも安息地が無いこんな世界で生きている意味なんてあるのだろうか。
そう質問したらあなたはなんて答えるの?
ただこうやって見つめるだけで、何も語らず。
今、足を数センチ出して遥か空の下へと飛んでいっても変わらずなのかねぇ。
……。
私がここから居なくなってしまったら、あんたの表情を確認出来ないじゃないか。
初めて心が生へ留まった。
その時から足を前へ出すのが恐ろしくなり私は一段降りてうずくまった。

「泣いているのかい?」

私をずっと見つめていたじいさんが初めて口を開いた。
 
「足がすくんだ」
「そうか」

表情を拝んでやろうと顔を上げたら、私は目を見開いた。

「なんであんたが泣くんだよ」
「さあ、なんでだろうね」

今度はシワを深めて笑った。もう訳が分からない。

「飛び降りないのかい?」
「あんたを見てやる気が失せた」
「それは良かった」

「なぜ?あんたは関係ないだろ」
「いいや、ある」
「どういうこと?」
「それはすぐに分かるよ。エージ」

12、3歳くらいだろうか。
白くて細い男の子が扉の影から姿を現した。

「誰?」
「私の孫だ。ほら、こっちへおいで」
 一瞬ためらうように右往左往して、小走りでやってきた。
ずっとあそこに隠れていたのだろうか。
と言う事はさっき飛び降りようとしていたのも見られていたのか。
孫に何を見せてるんだこのじいさんは。

「今日から生まれ変わったと思ってこの子の面倒をみてやってくれないか」
「なんでまた」
「なんでもだ。いずれ分かる、清水君ならね」
「なんで私の名前を?」

またシワを深めて笑う。全く食えないじいさんだ。
エージだったか。じいさんの孫と初めて目を合わせた。
なるほど。小児科に救急で来る子供の目とそっくりだ。
魂が宿らない。何も無い目。
既に世界がどんなに意味が無いものなのか悟り、諦めた目。
まるで私みたい。
私はエージの手を取った。自然と取っていた。
それを見てまたじいさんが笑う。

その日から何となく毎日エージが私の診療室に来た。
飲み物を飲んだり、宿題を教えているうちに、徐々に心を開いて、私の事を「レイ」時々「ばばあ」と呼ぶ様になった。
悔しいから私も「エージ」時々「くそガキ」と呼んでいる。

そして後になってあのじいさんが羅臼医療センターの院長だということを知った。
あの時の失礼な振る舞いを削除したかったと同時に、まぁじいさんだししょうがないかと諦めた。


2013年8月14日水曜日

変化『チーズはどこへ消えた?』




コンパクトサイズで薄いのですぐに読破した記憶があります。

この本の主題は一言。

変化

変わりゆく世の中で人はどう対応した方が良いのかということを
人間とネズミに例えてお話が進んでいきます。

結局人間は今いる場所に腰を据えてしまい飢えると言った内容だったと思います。



以下、当時書いたクサい台詞を抜粋。

「もし恐怖がなかったら何をするだろう」(P47 7行目)
台詞:たぶん、とても大胆な行動にでるとおもう。


「変化は起きる、変化を予期せよ、変化にすばやく適応せよ、変わろう、
変化を楽しもう!進んですばやく変わり再びそれを楽しもう」
台詞:もーちょっと早く知りたかったな。でもこんな若い内にこの本を読めて良かった。
これから新たな社会に出るけどスニッフ・スカリーの様になろう。うん。


今、変化に対応出来ているかな?
と自問自答してみると、出来ているかは別として流されないで自分の夢を叶えたい
と思う様になった。

絶対、デビューするぞ!

20100602

2013年8月13日火曜日

おとな




「エージ、パン買って来なさい」
「嫌だよ。だってこんな時間売店やってない」
「はぁ?あなた私の下僕でしょ。言う事ききなさい!」

「あんたたち……ここをどこだと思っているの?」
科長サマからのありがたーい説教と言う名の憂さ晴らしを聞いた後、
診療室の憩いの場に戻ったらお客さんが2人脇のベッドに座っていた。

一人は見知った顔。この「羅臼医療センター」の院長の孫、エージ。
そしてもう一人は……

「こんばんは、初めまして。私は十沢凛と申します」
「どうもご丁寧に。私は清水麗蘭。エージからはレイって呼ばれているからそれでいいよ」
「あの……すみません。これからお仕事されるんですよね?」
「いんや。これから当直だからほとんどいないよ。だから気が済むまでここにいな」

「ありがとうございます。レイさん」と言ってまた一つお辞儀をした。
なんて丁寧な子なんだろう。
体の大きさからしてきっとエージと同い年くらいかな。
しかし、精神年齢が明らかに大人。

「エージ、お前も凛ちゃん見習えよ」
「はぁ?なんでこんなや……」
「なんか言った?エージ」
「いえ……」

あらびっくり。いつも威勢のいいガキが一瞬で黙った。
凛ちゃん、あなた将来大物ね。

いい気分転換になりそうねぇ。
さっきまで耳にまとわりついていた科長の苦言の事を全く忘れていたわ。

"清水さん、知っているのよ。あなたが羅臼院長といかがわしい関係だと言う事をね。
 ばらされたくなければ行動を慎むことね"

言いがかりもいいとこだ。
私は羅臼院長と寝てなんかいないし、二人で食事すら行っていない。

ただあの人は急にふらりと現れて、全く関係のない雑談をしていくだけだ。
別にそれで贔屓されたとかは全くない。
それだけで目の敵にされるなんてまっぴらごめんだ。

全く、"人は平等です" なんて誰が言い出したのだろう。
「科長」という役職がくっついただけで苦言も躊躇無く下の者に言えてしまうなんておかしくないか?
人の気持ちを考えて発言しましょう。さて、誰から教わったったかねぇ。

「みんな同じ?そんなの嘘に決まってるじゃん。ばかでしょエージ」
「ばかは余計だ!」
「人間はね、昔から1番2番って順番があるの。"みんな同じ"なんてただ綺麗に言ってるだけだよ」

びっくりした。この年齢からそれだけ悟ってるなんて。
私は思わず笑ってしまった。

「レイさん、どうしたんですか」
「いいや、なんでもない。二人とも何か飲む?」

「お茶をお願いします。」
「りんごジュース!」

「はいはい、ちょっとお待ち」


飲み物まで大人なんてたまげたねぇ。
私もこの子を見習って明日からがんばるか。





2013年8月12日月曜日

抗菌エスカレーター






 とある駅に、ひさびさに足を運んだ。

何気なくエスカレーターに乗ったら、手すりに一定の感覚で大きく書かれた「抗菌」の文字。

きっと、


「見知らぬ人たちが触った手すりなんか汚れているに決まってるわ」


とお姉様方が頑なに手すりに捕まらないものだから、エスカレーター事故が発生し、

それを防止しようと考えた策なのだろう。

甘いぜベイベー。
そんなのにお姉様方の志は折れましぇん!






これが最初の印象。

また、同じ駅の同じエスカレーターに乗った時。
これまた何気なく例のエスカレーターに乗ったら別のことに気づいた。

 1.抗菌エスカレーターは登りのみ
 2.左側の手すりはは「抗菌」のみ、右側の手すりはは「抗菌」+「企業広告」

なーぜー

ということで、いくつか仮説を立ててみました。

1.について
 ・登りが特に事故が多い
 ・予算が少ないからとりあえず登りを「抗菌」にしておいて効果が現れたら下りも導入

2.について
 ・右側の方が人の目に長く触れるから
     (エスカレーターは二列に並んでくださいと言いつつ、左が停止、右は歩行者用だから)
       ※地域によって違いがあります。


どなたか詳しい事情をご存知の方、
教えてください!

2013年8月11日日曜日

読書…と思いきや人生のログ取得術 『読書は一冊のノートにまとめなさい』








3年前に読んで以来、
ずっとこの本に書かれている手法でノートを取り続けています。

その数ざっと、45冊。多いな。

このブログを書くために、No.1のノートを見返しているのですが
やはり私は変わったなと思いました。

あの頃の私はもう少しで社会に羽ばたくという時期だったせいか、
身の回りの事が新鮮すぎて、キラキラしていました。

そして黒歴史とも言えるクサいメモがちらほら。。。

「理想と現実のギャップを埋めるのが大事!」

とか。
うははー・・・超キラキラしている。。

ギャップを埋めた結果世の中を嘆く事なんて、
この時は知る由もないってとこでしょうか。
 我ながら面白い。

今では本の気になった文だけをノートにメモるだけになってしまっているが、

気になった文+自分の感想

もこれから書いていこうと思った次第であります。




20100602 読了

2013年8月10日土曜日

自分を褒めてあげたい。。ー『羅生門・鼻』ー


本日より始めました。
「ひとこと読書感想」シリーズ。

の企画は如月が毎日ブログを書こうと決意したのですが、
いかんせんネタが無いと悶々と考えた結果たどり着いた企画です。

 ええ、毎日…毎日…ぼくらは鉄板を…じゃなくてがんばります。

なので、ネタが無い日は 読んだ事のある本を一つずつご紹介していく予定です。

「一言感想」はタイトルに記載しております。
これで難しい本もひと目で概要が分かる!!
様に努力致しますので皆さん楽しみにしてください。

さて第一弾!



芥川 竜之介作のかの有名な『羅生門』と『鼻』が載っている作品。

見事にその他の作品がつまらない(難しい?)ので読み終わった後、
自分で自分を褒めました。

これは理解出来なくても仕方ないと思います。。
むしろ、理解出来た方私に教えて下さい!! 


 20110520 読了




2013年8月4日日曜日

冷えた目







「レイ、お茶」
「あんたねぇ……少しは遠慮と言う言葉を覚えなさいよ」
「"遠慮"でしょ。知ってるよそれくらい」

このくそガキ、完全に大人をなめている。
私は苛立つ気持ちを抑えて、ガキの指示通りお茶を入れた。
このクソ暑い夏に、熱々のお茶を入れてやろうかと一瞬思ったけれどもそこは大人、冷蔵庫に冷やしてある冷茶を出した。

「ほら、自分で入れな。ついでに私のもよ ろ し く」
「な、なんでレイのも入れなくちゃいけないんだ」
「それが"大人の礼儀"ってものよ。あんたもまだガキねぇ。じゃあ大人な私が入れてあげるわ」
「う、うるさい。おれはガキじゃない!」

ムキになって私のコップに冷茶を入れた。扱いやすくてたまらない。

「ところであんた、夜遅くにこんな病院なんかに居て親に怒られないの?」

そう、今は深夜2時。夏休みとは言え、くそガキ共はおねんねの時間だ。 

「…………怒らない」
「そう」

まただ。親の話題を出すとこのガキはすぐに黙る。

私は独身だからと当直を任される事が多い。
(全く失礼な話だよ。これが私の婚期を遠ざけてるんだ。)
しかし、世間一般的に子供が少ないためこの日本で5本の指に入るほど大きな大病院
「羅臼医療センター」ですら小児科は小さく、客もいなければ医者もいない。
しかし暇と言う何ともありがたい現状だ。
それもこれも、未病に関する研究が進み、病気にかからない子供が増えたからだ。
しかしその反面、こうした夜間に急に運び込まれる子供がいる。その子達は体中に無数の傷跡を付けている。私が声を掛けても何も答えず、ただ呆然と1点を見つめる目が家で何があったのかを物語ってくれる。
私はその子達を見る度に酷く胸が苦しくなる。
このガキ……羅臼医師の孫、エージも同じ目をしている。
羅臼さんが初めてここにエージを連れて来た頃、体に傷は無いにせよ、目はとうに子供の光を失っていた。
きっと両親は自分の事だけ構って、エージのことはお手伝いロボに任せてるんだろう。

「だったら生むなっつーの」
「ん?何、レイ」
「いや、なんでもない。ところで宿題は済んだのか?」
「え……あ、うん。済んだ」
「嘘を付け嘘を。どれどれ、お姉さんが教えてやろうか」
「大丈夫だ!オレ一人で出来る」
「ふーん、そう。大丈夫なのね。じゃあ私は仕事にもど……」

 立ち去ろうとした時、軽く後ろに引っ張られた。見るとエージがぷるぷると体を震わせながら、私の裾を握っていた。

「お願い、行かないで……」
「素直でよろしい」

私は今晩もこの子が寝るまで相手をする事にした。